省エネムードが高まると、扇風機の売れ行きがよくなると言われています。
エアコンよりも電気消費量が少ないことは明白ですから、多くの人の注目を集めているのです。
これまでの扇風機はずっと同じ形でした。
羽根の素材や回転数の制御などは変わっていますが、基本的な部分ではほとんど変わっていないのです。
そのため形も変わりようがありませんでした。
広くて丸い羽根と細い首です。
扇風機とはこのイメージしかないですよね。
それを打ち砕いたのがダイソンの扇風機です。
ダイソンの扇風機には羽根がありません。
特殊な構造をした排気口から風を出すことによって、大きな風量を作り出すことができるのです。
ダイソンではこれをエアマルチプライヤーテクノロジーと呼んでいます。
この構造のヒントはジェットエンジンから得たと言われています。
ジェット機のエンジンは吸気口から強烈に空気を吸い込むことによって、圧縮された空気となります。
それを扇風機に応用したのです。
ダイソンのエンジニアたちの試行錯誤と課題に対する強い情熱が、エアマルチプライヤーを誕生させたと言うのです。
ダイソンの扇風機は2010年に販売されています。
もちろん、圧縮空気を作るための技術として、サイクロン掃除機が応用されたことは当然です。
ダイソンは空気の流れを十分に理解し、それを制御するための力学を構築していったのです。
出来上がってしまえば、それほど難しいことには思えません。
しかし、扇風機の形が何十年も変化してこなかったことを考えれば、画期的なことなのです。